茂山千作
しげやま せんさく
5歳の時 狂言「いろは」のシテにて初舞台以来、秘曲「枕物狂」に至る流儀のほとんどを勤める。戦後、弟の千之丞と共に、他の演劇活動にも積極的に参加。新作狂言の上演・埋もれた旧作の復活にも力を注ぐ。また中学・高校など学校巡演を永年にわたり行い、若い世代への狂言普及に努める。海外公演にも多数参加。我が国の文化に対する諸国の理解を深め親善に努める。
「天衣無縫」と称されるその舞台は、呼吸をするように自然だが、芸の神髄を感じさせられる。舞台に現れただけで会場の雰囲気が一変する、その存在感は他を寄せ付けない。数々の称賛、栄誉にもかかわらず、いつも笑顔を絶やさず親しみやすい人柄は、狂言はもとより各方面多くのファンがいる。
著書に『千五郎狂言咄』(講談社)がある。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)。日本芸術院会員。
趣味は鯉の飼育・読書。好きな物は阪神タイガース・トロ・天ぷら。好きな言葉は「笑う門には福来る」。好きな狂言は『素袍落』『末広かり』『寝音曲』『枕物狂』『靭猿』。