「生活保護」という言葉に、みなさんどんなイメージをお持ちですか。
 ポジティブかネガティブかと問われれば、ネガティブな印象をお持ちの方が大半ではないでしょうか。なぜでしょう。それは、生活保護に絡んだ話題の多くが「不正受給」、または「打ち切り」「水際作戦」など、生活保護を受けたくても受けられない、そしてその結果、「孤独死」が起きた、などというものばかりで、「生保のおかげで助かった」とか「生保があるから安心」などの話を一切聞かないからではないでしょうか。
 なんでそんなことになってしまっているのか。「健康で文化的な最低限度の生活を保障する」との憲法条文はどうなってしまったのか。生活保護をめぐる動向から探っていきたいと思います。

09 Aug

 夏だから当たり前ですが、毎日暑いです。

   2階建てアパートの2階に住んでいるので、仕事から家に帰ると、室内温度が36度ぐらいになっています。外の方が涼しい・・・。そして、テレビではロンドンオリンピックが毎日熱いです。メダル云々よりも、若い選手が、世界のトップ選手相手に精一杯対戦する、しかもそれを喜びとしている姿に見入ってしまいます。そして、「若いっていいなあ。怖いものがなくて」とうらやましく思ってしまいます。

さて、今回は、施設に勤めているときにこんなことをしたなあ、と思い出したことを書きたいと思います。治療の一環として、眼鏡や補装具等が必要となったときの手続きについてです。眼鏡は治療用とされていますが、眼鏡店で売っている近視や遠視用でも購入できます。

 

 まず福祉事務所で、「要否意見書」という書類をもらいます(意見書を書いてもらう診療科の受診が初めての場合は、その旨も福祉事務所に伝え、医療券ももらいます)。医師が診察をして、眼鏡や補装具等が必要かどうか記入する用紙です。

 

 要否意見書を書いてもらった後、それを福祉事務所に持っていきます。意見書に医師が「必要」と記入しており、福祉事務所の嘱託医も必要と認めた場合、「治療材料券」という用紙をもらえます。これは、眼鏡や補装具を購入する店に持っていきます。そして、眼鏡や補装具を購入するのですが、あくまで「最低限」の保障ですので、店で一番安いものを購入することになります。しかも、すぐには購入できず、店の方が治療材料券に必要事項を記入し、それを福祉事務所が認め、決裁が下りて初めて眼鏡や補装具を手にすることができます。

 

 仕方ないと言えばそうかもしれませんが、手続き上、煩雑な仕組みになっていると思います。一般の人のように自由に購入できないからです。

 

 これを施設ではどうしていたかというと、要否意見書と治療材料券を一緒に送ってもらっていました。遠方の福祉事務所が実施機関となっている利用者が多いのと、書類のやり取りが煩雑だからだと思います。そして、要否意見書と治療材料券を店に持って行き、店から福祉事務所に書類を送付してもらっていたと思います。

 

 書類の手続き自体は煩雑ではなかったのですが(私が書くわけではないので)、商品を選ぶのと、商品が利用者の手に入るまでが大変でした。老眼鏡が必要な利用者と一緒に眼鏡店に行ったことが何回かあるのですが、今のように安い眼鏡が大量に販売される前のことですので、安い眼鏡というと数が限られていました。眼鏡のフレームは、店で一番安いもの2~3個の中から選ばなければなりませんでした。しかもその中からその人の年齢や顔立ちに合ったフレームを選ばなければなりません。多少気に入らなくても、どこかで妥協しなければなりません。そして、フレームを選んだとしても、すぐに手に入るわけではありませんでした。店が書類を福祉事務所に送って、決裁が下り、店から連絡が入るまで、長くて1か月ほどかかったことがありました。その間、利用者は新聞を読むのにも一苦労されていたのを思い出します。

 

 補聴器も買いに行ったことがありますが、一番安いものは、その当時でイヤホン型の物でした。昔のウォークマンを小型にしたようなものです。

 

 自由に選べない不便さも感じましたが、何よりも、必要なものがすぐに手に入らない不便さは、利用者にとっては辛いものだったと思います。それだけに、やっと手に入った眼鏡をかけたとき、「よく見えるようになったわ」と嬉しそうに話される姿は忘れられないものです。

 

元金沢星稜大学非常勤講師 冨家 貴子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  2階建てアパートの2階に住んでいるので、仕事から家に帰ると、室内温度が36度ぐらいになっています。外の方が涼しい・・・。そして、テレビではロンドンオリンピックが毎日熱いです。メダル云々よりも、若い選手が、世界のトップ選手相手に精一杯対戦する、しかもそれを喜びとしている姿に見入ってしまいます。そして、「若いっていいなあ。怖いものがなくて」とうらやましく思ってしまいます。

 

 

 

さて、今回は、施設に勤めているときにこんなことをしたなあ、と思い出したことを書きたいと思います。治療の一環として、眼鏡や補装具等が必要となったときの手続きについてです。眼鏡は治療用とされていますが、眼鏡店で売っている近視や遠視用でも購入できます。

 

 

 まず福祉事務所で、「要否意見書」という書類をもらいます(意見書を書いてもらう診療科の受診が初めての場合は、その旨も福祉事務所に伝え、医療券ももらいます)。医師が診察をして、眼鏡や補装具等が必要かどうか記入する用紙です。

 

 要否意見書を書いてもらった後、それを福祉事務所に持っていきます。意見書に医師が「必要」と記入しており、福祉事務所の嘱託医も必要と認めた場合、「治療材料券」という用紙をもらえます。これは、眼鏡や補装具を購入する店に持っていきます。そして、眼鏡や補装具を購入するのですが、あくまで「最低限」の保障ですので、店で一番安いものを購入することになります。しかも、すぐには購入できず、店の方が治療材料券に必要事項を記入し、それを福祉事務所が認め、決裁が下りて初めて眼鏡や補装具を手にすることができます。

 

 仕方ないと言えばそうかもしれませんが、手続き上、煩雑な仕組みになっていると思います。一般の人のように自由に購入できないからです。

 

 これを施設ではどうしていたかというと、要否意見書と治療材料券を一緒に送ってもらっていました。遠方の福祉事務所が実施機関となっている利用者が多いのと、書類のやり取りが煩雑だからだと思います。そして、要否意見書と治療材料券を店に持って行き、店から福祉事務所に書類を送付してもらっていたと思います。

 

 書類の手続き自体は煩雑ではなかったのですが(私が書くわけではないので)、商品を選ぶのと、商品が利用者の手に入るまでが大変でした。老眼鏡が必要な利用者と一緒に眼鏡店に行ったことが何回かあるのですが、今のように安い眼鏡が大量に販売される前のことですので、安い眼鏡というと数が限られていました。眼鏡のフレームは、店で一番安いもの2~3個の中から選ばなければなりませんでした。しかもその中からその人の年齢や顔立ちに合ったフレームを選ばなければなりません。多少気に入らなくても、どこかで妥協しなければなりません。そして、フレームを選んだとしても、すぐに手に入るわけではありませんでした。店が書類を福祉事務所に送って、決裁が下り、店から連絡が入るまで、長くて1か月ほどかかったことがありました。その間、利用者は新聞を読むのにも一苦労されていたのを思い出します。

 

 補聴器も買いに行ったことがありますが、一番安いものは、その当時でイヤホン型の物でした。昔のウォークマンを小型にしたようなものです。

 

 

 

  自由に選べない不便さも感じましたが、何よりも、必要なものがすぐに手に入らない不便さは、利用者にとっては辛いものだったと思います。それだけに、やっと手に入った眼鏡をかけたとき、「よく見えるようになったわ」と嬉しそうに話される姿は忘れられないものです。